◆ 探索10日目の日記

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6月はあっという間に過ぎ去ってしまって、もう7月なのです。
お天気はもうすっかり夏らしいのです？

夏、といえば7月よりも8月の方がソレっぽい気がするのです。
でも7月でも充分暑いと思うです。
マリィは暑いの苦手です…ぐんにょりです。

『暑いのはそんな格好をしているからじゃないのかな。薄着をすれば涼しいんじゃないか？』
な、なんですって、だだだだめです、だめなのです！
マリィの生まれ育ったところでは、そんな破廉恥な格好はしないのです。
『破廉恥って…一体どんな格好を想像したんだ』
マリィなんてまだまだな方です、真に慎み深いレディはもっとスゴいです、全身着ぐるみなのです。
『…生まれはともかく、育ちは君と大体似たような風習の土地だと思うが…僕の身近に全身着ぐるみなんて、男女を問わず存在した事が無いが？』
コンチクショウはそんなところで育ってるですか。
実はマリィもまだそんな真に慎み深い究極のレディには出逢った事が無いのです。
一生に一度チラリとでも拝見できたららっきーな超れあ種族だって噂です、幸運の女神よりも遭遇率は低いらしいです。
『ヤマトナデシコみたいなものか…』
それは絶滅種です、存在していたことは確認されてるです。
着ぐるみレディは存在すらまだ確認はされていないらしいのです、レアの中のレア種族なのです。
『つまり、UMAという事か。賭けてもいい、それは幻だ。間違い無い』
…あんまりかしおみにを賭けてまわると教授が困ると思うです。

『とりあえず、暑いのが苦手なら山登りでもしてみたらどうかな。高所ならそれなりに涼しいハズだ』
や、山！山ー！？
山は、山は駄目なのです、小鷹が出るです、まだ決着のついてない永遠のらいばるなのです。
『いくらなんでもそろそろ勝てるんじゃないか？頭数も増えているようだし』
そうなのです、マリィの下僕たちはちょっぴり邪魔臭…なんてことはないのです、頼りになるいいヤツらなのです。
文句も言わずにもっさぁもっさぁ言ってついてくるです、脳味噌まで食物繊維みつしりのいい脳筋どもなのです。
…歩行雑草ばかりなのは気のせいです、ほんのちょっぴり色が違うからそこで見分けるといいです、主に先っちょとか。
でもでも、小鷹にりべんじしようと思っても、まだまだビリーがもやしっ子なのです、本気を出さない悪い子なのです。
もっとびしばし鍛えてからでなきゃ駄目なのです、ぶーときゃんぷさせるです。
『ブートキャンプ…ああ、あのMad over load…』
それはとれぼーです、ぶーときゃんぷはたえぼーです。
『まあ、それはあちらに置いておいて』
都合が悪くなるとさりげなくサラリと長そうとするのはコンチクショウの悪い癖だと思うです、流すのは素麺と競売だけにしておくです。
『なに、君ほどじゃないよ。それよりも、山が駄目なら海はどうかな』
海です？
マリィは海賊じゃないです、しましま模様のシャツも着て無いし水の上は歩けないです。
『それは必須じゃない…というか、普通は出来ない。…海辺は水が多いから、涼しいと思うよ』
…浜辺で魚面の村人がごろごろ甲羅干ししていたり、るるいえが緊急浮上してきたり、しないです？
『しない、しない。大丈夫だよ。そういえば君が参加しているコミュニティで、夏のイベントを企画している所もあったんじゃないか？』
むむ、そういえばレンタル宣言さんちがさまーばけーしょんという看板を出してるです。
『丁度いいから参加してみるといい。…そうそう、くれぐれも周囲から浮かないように』
ぷかんと浮くのはマリィの得意技なのです。
『目立つのは「エージェント」らしくないんじゃないか？もっと地味に、周囲に溶け込むようにしなければ』
うう、難しいのです、しょんぼりんぐべい。
で、でもマリィはただのえーじぇんとじゃなくてびんわんえーじぇんとなのです、やって出来ない事なんてなんにもないのですー！
『いい心がけだ。では、健闘を祈る』
…祈るだけとはいい身分なのです、コンチクショウ。

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---Summer Vacation---

えと、レンタル宣言さんちの親睦会で海に行こうってお話があったです。
参加してみようとマリィも海辺へやってきたです。
なんだかいろいろ屋台が出てるです、いい匂いがするです。
人がいっぱいいるです？
目立たないようにソレっぽい格好をして潜入してみるです。

…
……
………

水着とかいうこの季節の水際での正式衣装らしきものをげっとしたです。
…肌着同然なのです…。
でも、水に入るにはこれくらいの軽装じゃないと溺れてしまうらしいです。
鍛え方が足りないと思うです、古式泳法の達人は鎧兜でスイスイとアメンボみたいに泳いだらしいです。
…マリィは試した事ないです、マリィは泳げないです。
沈みはしないけど逆に潜れないです、水面であわあわしているうちに物凄い勢いで流されていくです。
びんわんえーじぇんとにも苦手なことは、ちょっぴり、ほんのちょっぴりだけあるのです。

ビリーは潮風は苦手です？
なんだか頭の葉っぱがしおしおしてるです。
日陰に埋めておこうかとも思ったです、でも、人がいっぱいいるから芝と間違えて刈る人がいたりしたらちょっと困ってしまうです。
なので仕方が無いから小脇に抱えていくです。
こんな時だけもやしっ子なのは持ち運び易くて便利だと思ったです。

喉が渇いてマリィもしおしおになりそうです。
飲み物を買ってみるです、もっさぁソーダです。
緑色なのに青汁っていうらしいです、色の名前ってムズカシイと思うです…。

ずーっと沖の方でなにかが暴れてるのが見えたような気がするです、大きな烏賊に見えたです、でもきっと気のせいです。
いまするべきことはＳＡＮちぇっくじゃなくて、ＳＵＮちぇっくだと思うです…。
おひさまが物凄いやる気でぎらぎらしていて、頭がふらふらするです。
風は確かにちょっと涼しいです、でもおひさまが頑張り過ぎててやっぱり暑いです。
何よりも足元の砂が暑いです、サンダルをはいていないとやけどしそうです。
たぶんここに卵とか置いといたらほかほかゆでられるです…そういえばあの卵は無事なのです？ちょっぴり心配なのです。

屋台の前を通ったら、あのちっちゃいのがアイスの棒をぶんぶん振り回していたです。
焼き烏賊を輪切りにしていたのです、むむ、なかなかやるのです。

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さまーばけーしょんが浜辺でよかったのです、船でないといけない岸辺だと大変だったのです。
『ああ、船には弱いんだったね』
乗り慣れて無いから仕方が無いのです。
それよりも、岸辺だと、船がついたとたんに黒衣の影に取り囲まれてしまうのです。
『お帰りの船賃はご心配無く…？』
既に充分過ぎるほど貰ったと言われてしまうです。
でも彼はここでサヨナラと言われてしまうです。
『残念だったねぇ…』
彼って誰なのかとてもとてもキニナルです。
『…ビリー？』
そ、それは困るです！
ちょっと仮面の男を返り討ちにしてくるです。
『え？　って、仮定の話だったんじゃ…嗚呼、でもそれは反対方向じゃないか…』

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---冒険の記録---

平地なら大丈夫だと思っていたら、大鳩に襲われたです。
凄く…大きいです…。
何がって、態度がです！
な、なんて凶悪な鳩なのです…！
こうなったら全力でお仕置きしてあげるです、かもん歩行雑草ちゃん！なのです。

ビリーや歩行雑草ちゃんがよく狙われていたです、きっと草の方が好きなのです。
戦ってると見せかけて頭の葉っぱむしってつまみ食いしてるです、お行儀悪いです。

頑張った甲斐あって無事お仕置き完了なのです！
…おにく20を拾ったです…きっとあの鳩がどこかへ持っていく途中だったです。
鳩って雑食だったです…？

鳩にお仕置きした後、休憩がてらそこらへんをうろうろしてみたら、木瓜を拾ったです。
…きゅうりじゃないのです、きうりなのです、その証拠に食材じゃないのです。

勝てたのでなんだかちょっぴり気が大きくなったです？
次もどんとこいなのです！
と思っていたらまた鳩が来たです、りべんじしに来たです？
よろしい、ならばマリィが返り討ちにするです！
…ささ、歩行雑草ちゃんかもーん！

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闘技大会はちょっとだけ勝っていっぱい負けたです。
でものーみその普段使わないところを使ったりして戦い方も覚えたです。
次の大会も同じ仲間とご一緒するです。
とりあえずねこみみは早くえびふらいげっとするといいと思うです。

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